喫煙とシミには大きな因果関係があった

煙を吐き出すタバコ

 

肺に溜まる真っ黒なタールのように、肌にもシミという悪影響をおよぼすタバコ。

 

健康によくないとわかっていても、レストランや各施設が禁煙のところが多くなっても、タバコの値段がありえないほど高くなっても、根っからのヘビースモーカーにとってタバコはなかなか止められないものですよね。

 

タバコがやめられないのはニコチンに強力な依存性があるからなので(ニコチンが脳にとどくと快楽物質のドーパミンが放出されるため)、なかなか強い意志を持とうと思ってもいうことを聞いてくれません。それもそのはずで、依存性の強さは「ヘロインやコカインと同程度」とWHO(世界保健機関)が発表しています。

 

厚生労働省の喫煙のデータを見ても、特に若い女性の中で喫煙率は上昇傾向にあるようです。

 

 

このストレス社会、一時のやすらぎを求めてタバコに火をつける気持ちはわかりますが、その結果肌や身体に大きなストレスを与えているという事実があります。

 

シミをはじめ、美容面でも百害あって一利なしのタバコ。ではどんなメカニズムで肌の悪影響があるのでしょうか。

ニコチンの血管収縮作用

決定的な原因はやはりニコチン(C10H14N2)にあります。タバコのニコチンといえば一般的ゆえその毒性が軽視されがちですが、毒性はあの青酸カリの倍以上と猛毒に分類されるものです。

 

ニコチンが肺から体内に入ると、交感神経を刺激して血圧を上げ血管を収縮させる作用があります。血管が狭くなれば血流が悪くなり、身体のすみずみに栄養が行き届かなくなります。

 

血圧上昇については、タバコ一本で一分間の脈拍が20回増加するというデータもあります。

 

その影響は当然肌にも現れます。つまり栄養不足で新しい細胞ができにくく、古い細胞がいつまでも排出されずに残ってしまいます。同時にメラニン色素が溜まっても体外に出て行かないのでシミとなって残りやすくなります。

 

さらにやっかいなのがビタミンCへの悪影響。

 

ニコチンは体内のビタミンCを破壊してしまうのです。ビタミンCといえばメラニン抑制をはじめ、シミを防ぐには欠かせない成分。つまりタバコを吸う人はビタミンCを積極的に補給しないとニコチンにどんどん奪われてしまいます。

 

およそタバコ1本につき、25〜100mgのビタミンCが破壊されると言われています。成人の1日の必要摂取量が約100mgなので、たった1本喫煙するだけで一日分のビタミンCが奪われることになります。

 

ところで、美容に詳しい方なら「ニコチン酸アミド」という成分名を聞いたことがあるのではないでしょうか。ニコチンとあるのでタバコのニコチンと関係がありそうですが、じつは全くの無関係。

 

ニコチン酸アミドは別名ビタミンB3の一種であり、「D-メラノTM」と表記された成分(商標名)でマックスファクターが開発した成分で、メラニンの受け渡しを断ち切ることでシミを防いでくれる美白成分です。名前が似ているので混同しないよう注意が必要です。

 

ニコチンの肌への影響をまとめると、細胞を作る基である血液の流れを阻害し、シミ予防に欠かせないビタミンCを破壊するなどまさに最悪な存在です。

タバコは活性酸素も増やしてしまう

顔(目尻)のシワを気にする女性

 

タバコを吸うと、活性酸素が増えてしまいます。

 

活性酸素といえばシミやしわなどの肌老化をはじめ、DNAを損傷してガンや生活習慣病、他のさまざまな疾患の原因とされる悪の権化と言われる物質ですよね。

 

そんな活性酸素を増やして元気にしてしまうのが、タバコのやっかいな所です。喫煙によって細胞にある不飽和脂肪酸と結びつき、過酸化脂質、いわば細胞のサビに変化します。

 

なぜサビに例えるかというと、サビた鉄は酸化鉄(Fe2O3)といいますよね。これと同じような変化が細胞内で起きるということです。みずみずしくて潤いのあった肌の細胞が錆びれば当然、シミやシワ、たるみなどのトラブルが発生します。

 

さらに、肌のハリや弾力性を保持するのに欠かせないエラスチンという物質があるのですが、タバコによってこのエラスチンが奪われていきます。すると言うまでもなく、ハリのない老化肌へ一直線。

 

特に、若い時からずっとタバコを吸っている方で、年齢の割には肌がキレイと言われる方はまずいないと思います。逆に肌がくすみ老けて見られる方のほうがほとんどではないでしょうか。

 

特に、長期間にわたってタバコを吸い続けた方の顔は特有の老化現象が見られ、これをスモーカーズ・フェイスと呼んだりします。

 

その症状は目じりのシワ、口周りのシワ、唇の乾燥、歯・歯茎の着色、口臭、白髪など。どれも女性なら絶対になりたくないものばかりですよね。

 

タバコは確かに精神を落ち着かせたりする力はありますが、その何倍も身体にとって害があるので、美容だけでなく健康面でもできるだけ避けたいものです。

禁煙は保険の効く医療機関で

タバコがやめられない・・・というのは意志が弱いからではなく、ニコチン依存症だからです。だから個人の心がけや努力だけでは、なかなか禁煙することができません。

 

たばこをずっと吸ってきた方の中で、一度も禁煙しようと思ったことがない方は少ないと思います。でも現実は多くの方が挫折しているように、禁煙は一筋縄ではいかないもの。

 

そこで現在主流になりつつあるのが「禁煙外来」。つまり医者にかかって禁煙治療を受けるというものです。れっきとした病院にかかるわけなので、当然ながら保険適用。

 

禁煙治療を受けるには4つの条件を満たしている必要があります。

 

ニコチン依存症を診断するテストで5点以上当てはまる項目がある
1日の平均喫煙本数×これまでの喫煙年数の合計数値が200以上
直ちに、何が何でも禁煙したい!という強い意思がある
お医者さんで禁煙治療を受けることに文書で同意している

 

あたらしい禁煙治療

 

従来の禁煙治療では、ニコチンを含んだパッチ(シールのようなもの)を身体に張ったり、ニコチンガムをかんだり、煙草によるニコチン摂取を徐々に減らしていけるものが中心でした。

 

ですがこのやり方では、そもそもの有毒物質であるニコチンを摂取することに変わりはありません。

 

そこで現在の禁煙外来では、ニコチンを含まない飲み薬など、これまでにない新しい方法での治療を受けることができます。

 

これだと最初の1週間はタバコを吸いながらこの薬を飲み、8日目から禁煙を開始、薬の服用期間は12週間ですがその効果もあるので高い確率で禁煙することができます。

 

ファイザー製薬のデータですと、合計5回の治療を受けた方のうち、78.5%は禁煙を少なくとも4週間は続けられたという結果があります。

 

78.5%が禁煙

喫煙とシミ|ヘビースモーカーはシミだらけ一直線!?

(画像はすぐ禁煙.jpより引用させて頂きました)

 

ただ、このサイトにも記載がありますが、禁煙はずっと続くものです。やはりタバコをやめて1〜2ヶ月後にニコチン切れの症状が出てくるようです。

 

そんな時もひとりだとどうしてもタバコに手が伸びて逆戻り、ということになりがちですが、禁煙外来に通っていたらその都度相談もできますし、継続しやすいのではないでしょうか。