美肌の基本といえるターンオーバーとは

女性のデコルテ部分のアップ

 

私たちが起きている時も寝ている時も、意思にまったく関係なく、肌の細胞は誕生と死をつねに繰り返しています。

 

「ターンオーバー」という言葉やその意味は、女性なら多くの方がご存知だと思いますが、それがどれだけ美肌、特にシミにとって重要なのかは個々に認識の違いがあるのではないでしょうか。

 

ターンオーバー(Turnover)とは「生まれ変わり」という意味で、表皮の細胞にとっての一生となる4つのフェーズのサイクルを指します。まさに、お肌の代謝そのものと考えて差し支えありません。

 

人間のよく似た機能でいえば毛髪のヘアサイクルがあります。毛根(毛母細胞)で毛の元がつくられ、成長して伸び、やがて抜け落ちるというものですね。

 

つまりターンオーバーは『スキンサイクル』ともいえます。

 

細胞が分裂して肌を形作る要素が次々に作られて肌の表面に上がっていき、古い細胞はどんどん押し出されて「垢」となって剥がれ落ちていくサイクルを繰り返しています。

 

だから、ある程度の肌トラブルはターンオーバーによって回復しますし、キチンとケアすれば綺麗な状態を保ってくれるのです。

 

ところが、現実はなかなかそうではないですよね。

 

10代の方ならまだしも、たとえば30代、40代の方で肌に何の悩みもないと胸を張って言える方はまずいないのではないでしょうか?

 

なぜ、人間の自然回復力の柱ともいえるターンオーバーがあるのに、お肌はさまざまなトラブルに見舞われるのでしょうか。もちろんすべての原因がターンオーバーというわけではないですが、その多くの部分に関わっていることも事実です。

 

ターンオーバーの基本として絶対に知っておきたいことが2つあります。

 

ターンオーバーは加齢によりだんだん周期が長くなる

家族3世代

 

小さなお子さんのいる方なら、たとえば湿疹や擦り傷などができても、回復するスピードに驚いた経験があると思います。

 

傷ついた細胞から新しい細胞が生まれるサイクルは若いほど短く、年齢を重ねれば重ねるほど長くなっていきます。以下の表で一目瞭然ですが、20代と40代ではターンオーバーに約2倍の開きがあります。

 

年齢とターンオーバーの日数
20代 約28日
30代 約35〜45日
40代 約40〜55日
60代 約100日

 

ターンオーバーが50日あるということは、分かりやすくいえば一旦肌にトラブルを起こすと回復に50日かかる(トラブルが肌のどの位置で起こっているかでも変わりますが)ということです。

 

化粧品をはじめ肌ケアは焦らずじっくり取り組む必要があるのは、そもそも細胞の入れ替わりにそれだけの期間がかかるからです。

 

生活習慣やストレスでターンオーバーは乱れやすい

ストレスを受ける女性

 

たとえば生産工場のベルトコンベアのように、つねに一定の速度で動き続けて均一な商品を生む安定感がターンオーバーにあれば理想です。

 

ところが人間はさまざまなのものの影響を受ける生き物です。食生活をはじめ睡眠、仕事でのストレスなど、さまざまな外的要因で身体のリズムを崩します。

 

ターンオーバーも例にもれず、一定の速度を保ち続けるのが難しいベルトコンベアなのです。

 

細胞を作り、肌の表面へ押し上げる速度が速くなったり、遅くなったり、ひどくなるとガス欠を起こして機能を果たさなくなります。

 

ターンオーバーが一定の速度を保ってはじめて、たくさんの細胞は均一に成長し、規則正しい肌組織となるので、ターンオーバーの速度が乱れると個々に生成される細胞が不揃いなります。

 

すると肌のキメが乱れたり、くすみの原因になったりします。また角質層に細胞がきっちり収まらなくなってすき間ができ、肌の水分保持に欠かせないバリア機能が弱ってしまいます。

 

ターンオーバーの乱れが深刻になると、そもそも細胞を作り出す規律がなくなるので、いくら化粧品などでケアしても効果は期待できません。

ターンオーバー改善のカギは「ABC」

たくさんの野菜

 

ターンオーバーが狂っているからといって、絶望する必要はありません。

 

正しい肌をつくりだしていくチカラは、いろいろな方法で改善することができます。その肝となるのが食生活。細胞は食べたものの栄養素が元になるので当然の話なんですね。

 

そして摂りたい栄養素ですが、キーワードは「ABC」です。

 

つまり、ターンオーバーを整えるのはビタミンA、ビタミンB(2)、ビタミンCを意識して摂取することが重要になります。

 

ビタミンAの働き

脂溶性であるビタミンAは、多くの野菜に含まれる「βカロテン」と動物のレバーなどに含まれる「レチノール」があります。人間の体内にあるビタミンAのほとんどがレチノールです。

 

βカロテンは、正確に言うとビタミンAとは異なる成分ですが、体内でビタミンAが不足すると、必要に応じてβカロテンはビタミンAに変化して補ってくれます。ですのでβカロテンはプロビタミンA(ビタミンAの前駆物質)とも呼ばれます。

 

βカロテンはにんじんやかぼちゃ、ほうれんそう、ピーマンといった色の濃い野菜(緑黄色野菜)、スイカや柑橘類などにもたくさん含まれています。じつはビタミンAは摂り過ぎると身体にたまって害を及ぼすので、動物性食品に含まれるレチノールは食べ過ぎるといけません。

 

βカロテンは摂り過ぎても体内で必要な量しかビタミンAに変化しないので、特に摂取基準量は定められていません。